決算レビュー

評点

売上高:   8.5
営業利益:  8
純利益:   8
今後の展望: 8

決算動画を見た感想

「今年はアメリカの金利上昇とバランスシート縮小の影響で、株価上昇スピードはしばらく鈍化しちゃいそうだ・・」

これが決算レポート動画を観た私の第一印象である。

半導体関連企業は個人的にも非常に注目しているが、この時期に投資しても良いかどうか非常に悩ましいセクターになっている。

業績は2社とも素晴らしく、2023年3月期(今期)も大きく業績が伸びる可能性が高いのは分かったが、どうしても株を購入する踏ん切りがつかない。

現在わたしは、sp500の投資信託以外は証券会社の口座は現金のみにしている。

現金は日本円で約1500万円で、米国ドルで8万ドル(約1000万円)だ。

半導体関連株はボラリティが高く、短期でも大きな利益を望めるが、逆にタイミングを間違えると大きな損失を出してしまう。

個人的には、vix指数がダウントレンドになったら、東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテストを狙ってみようと思っている。

米国株なら半導体指数のETFも検討している。

とにかく、半導体関連企業の決算が全体的に良好なのが理解出来たのはホッとした。

今回の決算で分かったこと

  • 半導体関連2社は、ともに好決算であった
  • 部材不足で納期が遅れる傾向がみられていて、今後のリスク要因になっている
  • 円安は基本的にメリットだが、米国金利や今後の金融引き締めによる株価の乱高下が2社にもリスクになっている

決算の要約

アドバンテストの決算概要

アドバンテストは半導体テスタの世界最大手である。

2022年3月期第4四半期(2022年1-3月期)は28.9%増収、37.2%の営業増益を達成。

テスタ売上高が順調に伸びたことが要因。

テスタ受注高も堅調だが、部材不足で売上高が思うように伸ばせていない面もある。

半導体などの部材調達の不安定さは3ヶ月前の変わらないという。

それによってテスタの納期が9~10ヶ月と以前よりも長期化している。

2023年3月からは受注高と受注残高の開示をやめるという。

今後の展望としては、来期以降も二桁成長を目論んでいるが、部材不足による影響はリスク要因のひとつである。

アドバンテストの目標株価

今後6ヶ月~12ヶ月の目標株価を、前回の13,000円から11,000円に引き下げられた。

楽天証券としては、成長性は評価しているが、米国の金利上昇が半導体関連やハイテクグロース株にマイナスの影響があり、受注高の開示を中止することによるテスタ需要の見えやすさ(ビジビリティ)が低下するリスクも勘案し、今回の目標株価の引き下げを発表した。

ディスコの決算概要

ディスコは、半導体製造装置の後工程といわれている分野である。

  • シリコンウエハーの上に回路を書き込んだものを四角く切り出す装置(ダイサ)
  • シリコンウエハーの底面を削って薄くする装置(グラインダ)

上記2つの製品で市場シェアの80%を持っているのがディスコである。

2022年3月期第4四半期(2022年1-3月期)は33.1%増収、72.1%の営業増益を達成。

円安メリットも大きく貢献したことも要因。

2023年も業績好調の見込みが高く、クライアントの投資意欲は依然活発な状態。

アドバンテストと同様に部材不足がリスクとなっており、現時点でまだ好転していない。

納期の3ヶ月から6ヶ月程度に伸びてしまっているのが残念。

今後の成長性は高く、為替想定も115円と保守的に設定しているので、会社予想よりも業績の上振れが期待される。

ディスコの目標株価

今後6ヶ月~12ヶ月の目標株価を、前回の45,000円から40,000円に下方修正。

どうしてもハイテクグロース株にはアメリカの金利上昇は重荷になっており、成長性は十分あるが目標株価は下方修正せざるを得ない状況である。

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