レビュー

評点

総合評価: 8
明瞭性:  8
応用性:  7
情報の価値8

動画を見た感想

この本は、時流に乗って短期間で大化けしたグロース株で成功したパターンではなく、20年間という長い年月をかけて着実に40万円から4億円に増やしたバリュー投資の物語である。

短期間で一攫千金を狙うような手法とは真逆の手法。

だからこそ、動画解説しているタザキ氏もバリュー投資はグロース株投資よりも再現性が高く、結果的に成功する可能性が高いかもしれないと評価している。

私も動画を拝見し、是非このバリュー投資の手法を身につけたいと思った。

ただし、このバリュー投資の手法は投資活動にある程度時間を割り当てられることが可能な人向けだと思う。

普段の仕事が忙しい人は米国株インデックス投資を中心に考えれば十分である。

もし年利10%以上のリターンを望むのであれば、このバリュー投資手法をこの動画で一度学んでみてほしい。

この動画で分かること

  • バリュー株投資の具体的ステップが学べる
  • 株式投資にある程度時間をかけることが出来る人に特に向いている手法である
  • 割安かどうかを判断するグレアム指数の計算式を教えてもらえる

動画の要約

動画の中で紹介されている本の著者は、中学2年の時に子供の頃から貯金していた40万円で株式投資を始めたという。

その後、中学3年で300万円、高校一年で1000万円、高校二年で1500万円、2011年に億り人、2015年に3億円、2019年に4億円まで増やしている。

グロース株とバリュー株

株式投資を考える場合、大きく2つの考え方がある。

グロース株に投資するのか、あるいはバリュー株に投資するかだ。

グロース(成長)株の特徴

  • 将来大きな成長を見込める株
  • 王道で派手
  • 大化けしそうな株を狙う

バリュー(割安)株の特徴

  • 本質的価値があり、割安な株を買い適正価格になる過程で利益を狙う
  • 大化けはしないが着実
  • 年利20%を狙う(この本の著者の場合)

動画で解説しているタザキ氏によると、バリュー株の方が再現性が高いのではないかと評価している。

著者の運命を変えた本

バリュー投資を始めた頃の2001年頃、ウォーレン・バフェットの師匠でもあるベンジャミン・グレアムの書籍「賢明なる投資家」を読んで価値観が変わったという。

この書籍には以下の2つのことが書かれていた。

  • 長期投資であれば、株式のリターンが一番高い
  • その長期投資をするならバリュー株への投資が最もパフォーマンスが良い

この本を読んでからバリュー投資へ集中し成功した。

バリュー株投資が前提としている考え方とは、企業には本質的価値があり、その本質的価値と今の株価を比較して割安かどうかを判断する手法と説明している。

本質的価値とは、

  • 現在所有する資産
  • 稼ぐ力(事業)

上記の2種類の合計で評価する。

バリュー投資も2種類

つまり、現在所有する資産と現在の株価を比較して割安かを判断する資産バリュー投資と、事業でキャッシュフローを生み出せる能力と現在の株価を比較する収益バリュー投資の2種類存在している。

資産バリュー投資の3つの視点

著者は資産バリュー投資を得意としており、それには3つの視点がある。

  • 現金預金
  • 有価証券
  • 賃貸用不動産や土地

現金預金

現金及び預金が総負債より多ければ、不況や外部要因の変化にも強く、資金的にも余裕があると評価できる。

有価証券

特に上場株のこと。自社の時価総額以上の株式を保有していたら資産バリュー投資の対象となる。

賃貸用不動産や土地

特に一等地で簿価が安く含み益の乗った不動産などのこと。

 

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