レビュー
評点
総合評価: 8
明瞭性: 8
応用性: 7.5
情報の価値:8.5
動画を見た感想
今回も投資本解説YouTuberのタザキ氏が解説している優良コンテンツをご紹介したい。
「ライフサイクル投資術」というレバレッジ型ETFの特徴を解説している本であるが、この解説動画の中でレバレッジ型商品の弱点について分かりやすく解説している。
近年の米国株式市場(特にハイテク銘柄の構成が多いナスダック)が堅調に推移していることもあって、初めて投資を始める人がいきなりレバレッジ型ETFを購入するケースが急増している。
しかし、レバレッジ型ETFのリスクを十分に理解しないままだと、リスクマネージメントが上手に出来ずに大きな損失を出してしまう可能性がある。
この様なハイリスクハイリターンの金融商品の特徴をしっかり認識しておくことが極めて重要であり、この動画を観て私も良い勉強が出来たと思っている。
特にボックス相場に弱いと言われるが、価格の上下動の幅が大きければ大きいほど価値が目減りしていく理由を、タザキ氏は図解を示しながら説明してくれている。
小さな値動きなら大して逓減しないが、3倍レバレッジ商品などでは値動きが非常に大きくなるので、リスクも一気に増大する。
この動画を観た後では、やはり「レバレッジ型ETFは怖い・・・」と私も感じてしまった。
両学長の「レバレッジ型ETFのよくある勘違い5選」の動画にもあったように、レバレッジ型ETFは短期売買に限定してトレードした方が良いと改めて感じた。
レバレッジ型商品は、暴落局面が終了した段階で短期的な売買を狙う商品であり、老後の生活資金のつもりで20年積み立てるような商品ではない。
人間はどうしても短期間にお金持ちになりたいと思うものだが、レバレッジ型ETFでその夢を託すのは危険だと思う。
ここ数年のナスダック市場の成長がずっと続くと決まっていればレバレッジ型ETFを積み立てる選択肢もあるが、その保証はどこにもない。
もしレバレッジ型ETFを購入しようとしてる人がこのブログ読書の中にもいるならば、その投資金額がゼロになっても人生設計に大きな影響のない範囲でやるべきで、決して資金の5割以上つぎ込むような事は避けてほしいと思う。
この動画で分かること
- レバレッジ型ETFの日々の値動き調整(日次リバランス)がどのように実行されているかが分かる
- ボックス相場になぜ弱いのかが分かる
- レバレッジ型ETFは長期保有すればするほど、価値が目減り(逓減)していく理由が分かる
動画の要約
今回の動画の中で、レバレッジ型ETFの3つの弱点を解説している。
①:ボックス相場に弱い
基本的にレバレッジ無しのETFでも、上下動を繰り返すにしたがって少しずつ逓減していくものである。
なぜなら、10%下落した後に元の価値に戻すためには11%の上昇が必要になるからだ。
例えば毎日5%上昇し、次の日に5%が下落していく動きが長く続けば続くほど価値が目減り(逓減)していくし、それにレバレッジが掛かっている商品であればさらに逓減が加速していってしまう。
②:指数が上昇していても、場合によっては指数に負ける(日次リバランス)
レバレッジ型ETFの日々の価格調整について解説しており、図を示しながらの解説はとても分かりやすい。
この動画を観れば、レバレッジ型ETFの価格がどのように調整されているかが理解出来る。
③:大暴落に非常に弱い
2倍レバレッジや3倍レバレッジの商品は、実際はその倍率以上のパワーを秘めているという。
原指標が長期的に上昇トレンドであれば、レバレッジ商品は倍率以上のリターンをもたらし、逆に長期間下降トレンドが継続していく期間では指定倍率以上の損失をもたらしてしまう。
レバレッジ型ETFを購入する場合、原指標のトレンドが長期的に上昇が続いていくと信じることが出来るかどうかだ。
答えを出す前に、まずは一度この動画を観て考えてみてほしい。